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2009年11月24日 (火)

Talas (Billy Sheehan)

娘 「お父さん!ビリー・シーンて凄いんだよね!」
父 「おぅ、途中のムーン・ウォークが見ものだったんだけど、もうあのダンスが見れないとなるとなぁ…(泣)」
母 「あなた、なに言ってんのよ。それはマイケルのビリー・ジーンでしょ。そうじゃなくて…」
 「そうよ!あの超絶ベーシストのビリー・シーンの事なのよ。」
 「ちょっと待った!父さんの時代はなぁ、ビリー・シーハンと呼んだもんだぞ。」
母・娘 「いやぁねぇー、古臭い!」
さあ、オトボケ一家はさておきまして(爆)、ギタープレイヤーマガジンの読者投票で5度のナンバーワンに輝き、今やロック界一の超絶ベーシストとしての地位を揺るぎない物としたビリー・シーンがデビュー時に率いていたバンド、タラスのご紹介であります!
ビリー・シーンと言えばここ日本の90年代以降のロック・ファンの皆様には「ミスター・ビッグ」のベーシストとしてのキャリアが一番通りがよいでしょうか。
私が彼の名前を聞いたのは80年代初め頃。
「タラス」というバンドのベーシストがもの凄いらしい、と。
実際当時タラスの音源は未聴であったのですが、ほどなく彼はヴァン・ヘイレンを脱退したボーカル、デイヴィッド・リー・ロスのソロ・プロジェクトにこれまた超絶変態技巧派ギタリスト、スティーヴ・ヴァイと共に参加。
私が実際認識したのはその頃でありました。
デイヴ曰く世界最強のストリング・セクションと称したこの2人のトリッキー且つ超絶な応酬プレイに完全にやられたという輩もも多かったのではないでしょうか。
そしてそこで再録音されていた「シャイ・ボーイ」というハイ・スピードナンバーこそが、タラスでのビリーの楽曲だったのです。 
「ミスター・ビッグ」では新しすぎますし、当伝ロックとしてはやはり彼の出所である初期のタラスでの映像をぜひ押さえておきたい!という訳であります。
ジミヘンのライブを見て衝撃を受けたというビリーがベーシストに転向してから初めてステージに立ったのが、11人編成のジャズバンド(オパスワン)だったというのは驚きですが、その後デイヴ・コンスタンティノ(G)マイク・ピッコロ(Dr)と「タラス」を結成。地元バッファローで数年の活動後(一時ビリーはドラマー、ロン・ロッコのバンドに加入していた時期もあった模様)ドラマーをポール・ヴァルガにチェンジして、インディーズながら79年にファーストアルバム「タラス」をリリースします。
長らく幻のアルバムとなっていたこのデビュー盤ですが、ローカルヒットとなった「シー・ソウ」を収録。
全員がボーカルを取れるある種パワーポップとも呼ぶべきアメリカン・ロックが展開されていましたが、その後82年に発表されたセカンドではグッとヘビー・メタル系のサウンドにシフト。
ビリーのソロ曲「NV43345」、「シャイ・ボーイ」等が収録されたこのアルバムは大いに話題となり、ビリー本人にはマイケル・シェンカーやらヴァン・ヘイレンなどから加入のオファーが舞い込んだのは有名な話です。
83年にはピート・ウェイに替わってUFOのツアーにも参加したりしたようですが、結局タラスに戻って84年にはライブアルバム「ハイ・スピード・オン・アイス」を発表。
この時点でビリー以外のメンバーは一新され、専任ボーカルとしてフィル・ナーロ、ギターにミッチ・ペリー、ドラムスにマーク・ミラーという布陣に変わっていました。
その後4枚目のアルバムの制作に入った話も聞かれましたが、結局ビリーがデイヴィッド・リー・ロスのバンドに参加する形で消滅、となります。
ここでビリー・シーンのベーシストとしての特徴にふれておきましょう。
フェンダーのプレシジョン・ベーステレキャス・ベースのネックをジョイント。
ハイポジションの指板はベンドとニュアンスを出しやすいようにスキャロップ(ザグリ)加工されていて、4弦のペグはローDに瞬時にチューニングダウンできるヒップ・ショット・ペグに交換。
極めつけはそのピックアップで、フロントにギブソンのEBタイプのハムバッカーを搭載、通常のプレベのピックアップと分けてステレオ出力してそれぞれにエフェクターをかける、という独創的なもの。(後年ヤマハより「アティチュード」という全く同じ仕様のシグネイチャーモデルが出てからはそちらを使用。)
通常、ベーシストは進化すると5弦や6弦などの多弦ベースに走り、チョッパー奏法などのスラップ奏法などジャズっぽい方向へ行くのが常なのですが、ビリーの場合は(基本)ひたすら4弦で、しかもフィンガーピッキングでの速弾きにこだわっている、という部分、私は好きですね!
しかしながら、2本指、3本指、4本指、ライトハンド、両手でのタッピングなど、上から下から前から後から(笑)自由自在にベースを弾き倒す様はまさに圧巻。
実は私事で恐縮ですが、私、ベーシスト出身でありまして、同じ凄腕ベーシストでもアイアン・メイデンのスティーブ・ハリスあたりだと、まだ「挑戦して見ようか!」という気も起きますが、ことビリーにいたっては最初から「無理!絶対に無理っ!」と思ってしまいますなぁ…。
さてようやく動画ですが(爆)、81年、トリオ時代のライブ映像をお届けいたしましょう。
曲はバラードですが、どーでしょう、このビリー1人が異次元な感じ(笑)。
タラス時代全般に言える部分ですが、曲の途中のオブリガード(オカズ)の部分はほとんどベースソロですから!
まあ、「ミスター・ビッグ」以降のビリーとしては、非常に楽曲の歌とアンサンブル重視のメリハリの利いたスタイルになり、必要以上に出すぎる印象は薄れましたが、そこもまた奥ゆかしい所でもあります。
で一方フュージョンユニットの「ナイアシン」では座ってのテクニック重視のプレイも見せる、という…。凄い人です。
ちなみにタラスは01年、また08年と初期時代のトリオで再結成し、いまだにバンドの存在感を見せ付けてくれているのも嬉しい限りです。
では若干画質に難がありますが、愛称「ザ・ワイフ」という初期の愛器を高めに構えて弾きまくる、若き日のビリーの勇姿をご覧下さい!



「Tell Me True」(1981)


↓アルバムとしては「ビリー・シーン:ザ・タラス・イヤーズ」でセカンドとライブが揃いますが、個人的にはなんと言ってもファーストがおすすめ!ハードなファンには??かもしれませんが、パワーポップ好きな私としてはドンピシャ!コーラスバッチリのアメリカン・ロックで楽曲良し!ぜひご一聴を!


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コメント

シーハン。w
そういえば実家にデイヴのイートエムアンドスマイルあったなぁって思い出しました。
LPだしもう聴きようがないのですが。
それと僕、実はベースの方が得意で、しかもメロ無視気味の弾きまくり野郎なんです。
ただ、ピック弾きしかしませんが。
自分のバンドのベースが僕だったらイヤだなぁって思います。w

投稿: ココロ・ナイローラー | 2009年11月25日 (水) 22時07分

>ココロ・ナイローラー さん

いつもコメントありがとうございます!
そういえばベースも弾かれるって言ってましたね!
弾きまくり!いいじゃないですか(笑)
ぜひリード・ベースをお願いします。
私はサイド・ベース、もしくはリズム・ベースということで…(爆)。

投稿: ふみにゃん | 2009年11月26日 (木) 01時51分

長年ギターを抱え続けた結果、脇腹だか肋骨だかの辺りが凹んでいる、という逸話も頷ける方ですね。
個人レッスンや学校で講師として指導する一部のギタリストがおりますが、この人の後継者と呼ばれる人物が出るのか興味深かったり。

投稿: あでる | 2009年11月26日 (木) 16時03分

>あでる さん

ごぶさたしておりました!
いつもコメントありがとうございます!
クリニックなど、精力的にやってますよね。でもすぐに同じように出来る人は少ないでしょうねぇ…。
唯一無二のスタイルですから!

投稿: ふみにゃん | 2009年11月27日 (金) 23時57分

すごいですね!!
これってベースソロなんですね。
はじめギターソロにしては変な音だな~と思ったんです(笑)

全然関係ないですが、
最近、リバナイの中でムーンウォークがはやっています。
しかも、ムーンウォークで前に進む(笑)
ココロナイローラーがうまいですよ。

投稿: ロニー・ナイローラー | 2009年11月29日 (日) 18時06分

>ロニー・ナイローラー さん

いつもコメントありがとうございます!
いやぁ、本当にびっくりですよね。

しかし、バンドでムーンウォークがはやってる、って可笑しいですね(笑)。
で、前に進んじゃったら「単に摺り足」だと思うのですが(笑)。
リバナイのライブのどのような局面でムーンウォークが飛び出すのか、大変興味のある所です(爆)。

投稿: ふみにゃん | 2009年12月 2日 (水) 06時57分

剣道二段の立場で語らせて頂きますと(w)摺り足とは一線を画する技です。w
今年はもう差し迫っていますので、1月のルクレチアで披露......しません。w
店長のムーンウォークが全然出来てなくて最高です。w

投稿: ココロ・ナイローラー | 2009年12月13日 (日) 01時23分

たしかに店長のムーンウォークは面白い!!

ドラム叩きながらムーンウォークはできないなあ…

叩いている様で叩いていないってのはどうかなあ(笑)

でも、前に歩いている様で後ろに進むのはすごい不思議だけど、なんでムーンウォークって言うんでしょうね?

うーん!?記事とまったく関係ないコメントだなぁ(笑)

投稿: ロニー・ナイローラー | 2009年12月15日 (火) 18時42分

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