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2010年3月 9日 (火)

Dick Dale

鬼や!あんたは鬼や!鬼のようなギターってどんなギター?
はいっ、キング・オブ・ザ・サーフギター、ディック・デイルのご紹介であります。
その名前を知らない人でも、彼の代表曲、「ミザルー」を耳にすれば、「あー、この人ね」てな事になるはず。
ヒット映画「パルプ・フィクション」のテーマソングは一度聴いたら忘れない強力な楽曲と言えます。
レバノン出身とされるディックは1937年生まれ。学生時代にギターを手にし、主にカントリー系での活動だったようですが、エルビス・プレスリーを始めとするロックン・ロールが一世を風靡すると共にディックもその影響をうけたようです。
ガレージで初のレコーディングを行ったとされるのが55~56年頃。
59年のデビューシングルはレーベルの関係で訴訟問題になってしまったようですが、彼の父所有のレーベル(デル・トーン)に落ち着き、巷のサーフィン・ブームに乗っかって61年に最初のヒット曲(レッツ・ゴー・トリッピン)が出ます。
そしてお馴染みの「ミザルー」のヒットは62年。
ここでまず彼の特徴的なギター・スタイルに触れておきましょう。
ギター・インストを中心としたスピード感溢れる楽曲
強力なトレモロ・ピッキングが奏でるメロディー
そして彼がフェンダー社と共同開発したスプリング・リバーブ(いわゆるエコーね)のぶっ飛んで行くようなホットなサウンド
同時期に登場していた「ベンチャーズ」「デュアン・エディー」などギターインスト・ロックの祖となったアーティストの中で、サーフィンやホット・ロッドと呼ばれるギター・スタイルを確立したのはまさにこの人と言っても良いでしょう。
デビューアルバム「サーファーズ・チョイス」がヒットを記録し、その評判を聞きつけたキャピトル・レコードが契約をとりつけ、63年レオン・ラッセルらの強力なミュージシャンを招いて録音されたのが次の「キング・オブ・ザ・サーフギター」というアルバム。
しかしなぜかその後パッタリと売れなくなり、不遇の時代となります。
70年代、彼の名前を聞く事はほとんど無くなるのですが、聞けばその時期、直腸ガンを患って闘病生活を送っていたとか。
80年代後半にがんを克服し、活動を再開した彼を表舞台に連れ戻したのは、ご存知「テキサス・ハリケーン」こと、故スティーヴィー・レイボーン!映画「バック・トゥ・ザ・ビーチ」のために共演した「パイプ・ライン」での二人のギターバトルはまさに強烈でありました!
なにせスティーヴィーを前に圧倒的存在感を見せ付ける演奏だったのですから!
さらに前述のとおり、クエンティン・タランティーノ監督が、94年、映画「パルプ・フィクション」の冒頭で「ミザルー」を使用したことから、一気に再評価の気運が高まり、完全復活をとげるわけです。
さて、動画!これ、とても有名なバージョンですが、やはりこの曲、63年当時物の演奏「ミザルー」しかないでしょう!
ギリシャのダンス曲をアレンジした
とされる、一種独特でエキゾチックなメロディー
映画とのマッチングも含め、この曲を選んだタランティーノの選曲眼も見事といえましょう。
私も実際に彼が当時演奏している所を見たのは初めてだったのですが、どうでしょう!このサウンドに似つかわしくないスマートさ(爆)!
後でステップを踏むベルトーンズのユルイ雰囲気(笑)もなんとも言えません。
というのも、現在のディック・デイルは実に筋肉隆々な豪腕オヤジ的風貌
とても大病を患ったととは思えない腕っ節なので、ついそのギャップに目を見張ってしまうのでありますな。
そう、それからディックの大きな特徴として、左利きである、というのが上げられます。
動画でご覧の通り、左用のストラトキャスターなのですが、弦は右用、つまり下に太い弦が来る張り方。同様にして演奏するギタリストの名前を挙げますと、ブルース3大キングのアルバート・キングオーティス・ラッシュ、日本ですと松崎しげる 甲斐よしひろ なんかがそうですね。
さらに驚愕の事実。ディック・デイルの1弦の太さ、016だそうですよ!
それって普通に3弦の太さですよ!
どおりで鬼のような音が出るわけだ…。
そういえば同時代のギターインストの祖にリンク・レイという人がいますが、こちらは「悪魔」と呼ばれてましたね。まあ鬼だ悪魔だ、と渡る世間の皆様(笑)には落ち着かない時代だったのでは。
さて、御歳73才!現役バリバリ、ライブではスモーク・オン・ザ・ウオーターまでやっちゃうらしい(笑)ディック・デイルの若き日の貴重な映像をどうぞ!



「Misirlou」(1963)


↓今は良いベスト盤がでてますね!

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コメント

太い弦を高い張力ではると良い音がするというのは、
どの弦楽器にも共通しているんでしょうかね。
もちろん合う場合と合わない場合とありますが。

楽器の耐久性より音を重視!
カッコイイですね!

投稿: ロニー・ナイローラー | 2010年3月13日 (土) 17時57分

016.........
すぐ楽器屋さん行ってきます!w
mustangbassには4弦115張ってますが、ギターだとやっぱり010-046が。。。。
そんな僕はリンク・レイとかTrashmenとかmonomenのほ(略)www

投稿: ココロ・ナイローラー | 2010年3月14日 (日) 19時58分

>ロニー・ナイローラー さん

いつもコメントありがとうございます!
合う場合と合わない場合(笑)!
微妙ですね…(爆)。

耐久性(笑)!
微妙ですね…(爆)。

昔パワステ無しのセリカに太っといタイヤ履いて、重いステアリングをヒーヒー言いながら回していた頃を思い出しました(笑)。

これぞ美学!

投稿: ふみにゃん | 2010年3月15日 (月) 03時48分

>ココロ・ナイローラー さん

いつもコメントありがとうございます!

ベースの4弦が115!!太っ!

たしかにココロさん的には、サーフロック派生のガレージパンク?!
の方がしっくりくるんですね!納得です。

投稿: ふみにゃん | 2010年3月15日 (月) 03時58分

ディックさんって、ジミさんにギター教えたことあったんでしたっけ?
真偽のほどはわかりませんが・・・

なぜか、エレキインストというと、日本ではventuresのみって
感じですが・・・(当時を知りませんが 笑)

ディックさんとか、英国で始めてストラトを・・・のshadowsとか
もっと人気が出てもいいと思うんですけどねぇ・・・

とはいっても、いまだにventuresも好きデスが。。。
ドンさんのリバーブかかりすぎなサイドギターが好みデス。

投稿: junnir | 2011年7月12日 (火) 01時05分

>junnir さん

例によって超遅コメント、ご容赦願います…
ジミの件は未確認…。
エレキインストは当時百花繚乱だったはず。
でも今語られるバンドが限られてるってことですよね…。
そっちを極めていくとそればかりのマニアックな内容になってしまいそうなので。
ベンチャーズは私自身がコピーバンドでベースを弾いてますので、必ずや取り上げねばと思っておりますが…。
もうちょっと先ですね(爆)。

投稿: ふみにゃん | 2011年8月20日 (土) 23時11分

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